その大丈夫はホントに大丈夫?
相手に伝わる言葉で回答させるようにしましょう!!
練習中、試合中に選手が辛そうな顔をしていたり痛そうな仕草をしているとき、指導者は
「大丈夫か?」
と聞くことがあると思います。
選手はその指導者の問いに対して
「大丈夫っす!」
と答える事が多いのではないでしょうか?
選手からの「大丈夫」と言う言葉の意図を指導者は理解していますか?
「大丈夫」という言葉はとてもいろんな意味でとらえられてしまう曖昧な言葉です。
指導者が間違った捉え方をしてしまうと選手の体のサインを見逃してしまう事になりかねないので注意が必要です。
ではどの様な捉え方をしてしまうのか?
✔ 大丈夫の2つの意味
- 大丈夫っす!大したことないです。このまま練習を続けられそうです。
- 大丈夫っす!少し痛みがあって辛いけどこの試合が終わるまでは投げられそうです。
つまりは選手の言葉だけで状態を判断してしまうと選手の選手寿命を縮めてしまう可能性があるという事です。
選手を日ごろから見ている指導者の皆さんならお分かりかと思いますが
✔ ヤバいと言われた時に診るべきポイント
- 顔色
- 表情
- 汗のかきかた
- 痛みのでる動作
も見ることが重要だと考えています。
大丈夫の言葉の由来
大丈夫と言うのは本来仏教語で
「丈夫」という言葉に「大」が付いた言葉だそうです。
「丈夫」とは
一人前の男の子の事であり転じて健康でしっかりしていて壊れないさまで
それに「大」を付けることで
- 偉大な人
- 立派な人
という意味で「大丈夫」と呼ばれるようになったそうです。
最近はこの「大丈夫」という言葉が軽視されつつあると言われています。
現代では
- 危なげない事
- 間違いない事
- 問題ない事
として使われ1日1どは口にするほど便利な言葉ですが、相手に間違った解釈をされる危険がある言葉だという事も考えて使わなくてわならない言葉なのです。
大丈夫の類義語?「ヤバい」
それと類似する現代の言葉それは
「ヤバい」
これも捉え方を気をつけなければいけない言葉の1つです。
試合前に指導者が選手に調子を聞くと
「ヤバいっす!」
と返答された事はないでしょうか?
これにも2つの捉え方ができます。
✔ ヤバいの2つの捉え方
先発ピッチャーの場合
- これからの試合ヤバいっす!
打たれる気がしません。 - 調子が上がらなくてマジヤバいっす。
抑えられる気がしません。
相手チームとの力差が同じくらいの時は見極めないとマジでヤバい事になります(笑)
なぜなら指導者の声がけ1つで勝敗を左右するかもしれないからです。
選手の状態に応じた声がけを
試合をするのは選手です。
指導者が試合前にできる事、それは選手への声がけでです。
だからこそ声がけは慎重におこなわなければなりません。
自信満々な選手の場合は
「いつもどおり落ち着いてしっかりな!」
で良いかもしれませんが、
不安そうにしている選手に
「いつもどおり落ち着いてしっかりな!」
と伝えても
「いつもどおりじゃダメかもしれない」
といった気持ちさせてしまうかもしれません。
その様な状態の選手にはよりポジティブになれるような声がけが必要になってきます。
不安な選手が不安なまま試合をはじめるのか
直前に指導者からかけてもらった声に勇気をもらい試合に入るのか
一目瞭然ですよね?
選手への声がけについても一度考えてみてはいかがでしょうか?
まとめ
ここまで話しきましたが、
- 大丈夫!
- ヤバい!
といった言葉は良い、悪い、YES!NO!どちらとも取れます。そのため相手に気持ちを伝える言葉としてはあまり良い返事とはいえません。
〇〇だから大丈夫!
ヤバいです。△△なんです。
と言うように選手が指導者にしっかり現状を伝えられる様な言葉遣いも指導していく必要があると感じました。