近年はコーチングやメンタルトレーニングの普及により知識を持った少年野球の指導者も増え子どもたちの指導法も変化しつつある様に感じます。
しかし、少年スポーツの活動の中では未だに
✔ 罵声や怒声が飛び交う
✔ 走り込み、投げ込み
✔ 長時間の全体練習
✔ 勝利至上主義
が数多くあります。
果たしてそれは正しい少年スポーツのあり方なのか?
と疑問に思いこの記事を書きました。
間違いだらけ、指導者に求める5大原則
スポーツは相手がいて初めて成り立ち、多くの場合勝敗が決まります。
目の前の勝利、大会の優勝を目指して頑張る事は間違っていないと思います。
しかし、目先の目標の前に子供たちを預かる指導者にはやらなくてはいけない事があります。
今回は少年野球における私が考える指導の原則について述べていきます。
✔ 少年野球の5つの原則
2.指導者自身が楽しむ事
3.選手の小さな変化に気づく事
4.選手教育
5.リスク管理
1.野球を生涯好きでいられる事
少年団の中でも歴史ある少年野球、その昔はとにかく強くして試合に勝つ!
エラーしたら怒鳴り、ボール球に手を出せば怒られ、根性、努力、忍耐が足りないからだ!
ついて来れない奴はヤメちまえ!
その様な時代もありました。
そんな環境で野球が好きでい続ける事は難しいです。
その様な環境で耐えた選手は上のレベルで活躍し、その反面野球が嫌いになりやめていった選手も多かったのではないでしょうか?
確かに社会に出れば厳しい上司、理不尽さは当たり前であり、それを知る上で必要な訓練であるかもしれません。
しかし、野球が好きで始めた選手たちが練習や試合のたびにその様な事を聞かされては心が折れてしまいます。
昔は親が子供にスポーツをさせようと思ったらに野球しかありませでした。
ですが、今では様々なスポーツでプロや社会人選手達が世界大会などで活躍する事が増え、メディアにとりあげられるようになったことで近年では野球以外のスポーツを選ぶ子供たち増え、野球が選ばれなくなりました。
昔の様な指導法ではいつか野球をやる子供はいなくなってしまいます。
なぜなら、子供たちが好きで始めた野球を嫌いにさせる大人達がいるのですから…
指導者は野球を大人になっても好きでいられる指導をしていかなくてはならないのです。
その手段に罵声、怒声、体罰はいりません。
2.指導者が楽しむ事
少年野球の指導者は自分たちが楽しそうではありません。
我々指導者も童心に帰り野球を楽しまなくては選手達が楽しいわけがありません。
今の子供たちは昔の子どもたちより繊細で人に合わせた行動をとります。
昔はチームの人数も多くお調子者やムードメーカーの様な選手が存在し、その選手につられてチーム全体が盛り上がる雰囲気がありました。
しかし、最近はみんな静かです。
我々の頃はよくわからないけどとりあえず大きな声出していたのですが、
最近の選手たちはそのようにはいきません。
非常に合理的です。
「もっと大きな声をだしていいんだよ!」
と指導するにしてもその意味をしっかり説明してから教えていかなくてはならないと選手たちには伝わりません。
大人になると体が動かなくなり口だけの指導になりがちですが、それでは野球の楽しさは選手たちには伝わりません。
エラーしても空振りしてもとにかく元気よくプレーする姿勢を指導者が見せる事で選手たちも野球の本当の楽しさに気が付くのではないでしょうか?
指導者は背中で語ってください!!
3.選手の小さな変化に気づく事
指導者は悪いところはすぐに指摘するのですが、良いところを伝えることをあまりしません。
選手は指導者の言われたことを守り、上達したいと一生懸命です。
肘が下がっていると言われば肘を上げ、
体が開いていると言われれば体が開かないようにします。
しかし、次の練習ではまた前の状態に戻ってしまいます。
そこで指導者は
「教えた時はできてるのだけど…」
「何回教えてもクセが抜けない…」
と変化がないとボヤキます。
しかし、本当に前のままなのでしょうか?
しっかり見れば前より少し肘が上がっているかもしれません、前より体の開きが少し無くなっているかもしれません。
その少しの変化に気がついて
「肘はまだ下がり気味だけど、前より少し良くなってるね!」
と指導者の素直な感想を伝えてあげることで練習のモチベーションが高まる事は間違いありません。
4.選手教育
例えば挨拶
指導者は選手たちに「挨拶は野球の基本だ!」
と伝えると思います
しかし…
朝、子供達がグランドに来て指導者に元気よく挨拶
「おはようございます」
子供達は指導者の教えのとおり元気よく挨拶をしたのにも関わらず指導者は
「おはよう」
とダルそうに返事をかえしたり、
ムスッとして返事もしなかったり、
それってどうなの?
と疑問に思います。
これから楽しく野球をやるぞ!
と意気込む選手たちのやる気を削ぐ行為だと感じています。
そもそも元気よく挨拶をしなさい!と行っているのは選手を預かる指導者です。
その指導者が元気よく挨拶ができないのに選手が元気よく挨拶ができるようになる訳がありません。
元気よく挨拶ができないのではなく、元気を出せなくしているかもしれないと言う事も考えなくてはいけませんね、
5.リスク管理
野球肘、野球肩による問題は専門家の間で研究が進み学生野球でも変化してきているように感じます。
しかし、1チームあたりの選手数の減少にも関わらず大会数の増加、1人にかかる負担が大きくなっている事は事実です。
それに加え朝早くに集合して日が沈むまで練習、選手は疲労困憊で野球をしなくてはなりません。
疲労が溜まれば集中力が低下し、勝てる試合に競り負けたり、ケガのリスクも高まります。
試合や練習量を管理するのは指導者です。
【ケガを予防する時間の使い方】
✔ コンディションのチェック
✔ 試合時間が遅いときは集合時間を遅くする
✔ 移動で集合時間が早い時は早めに解散
するなどの工夫が必要だと考えます。
まとめ
選手の野球技術を上達させたい!
このチームで優勝したい!
私もその思いはかわりません。
しかし、その前に小学生を預かる我々には社会に出たときに恥ずかしくない選手にする事が大切だと思います。
まずは指導者か選手の見本になる行動を見せる事が選手たちが成長する近道だと考えます。
私もがんばります!