マッチ鍼灸整骨院では外出困難な高齢者・障害を抱えた方に対する訪問施術を行っていいます。
その中でいつも考える事、それは「人の死について」
とても後ろ向きにとらえられるこのテーマ、もちろんすべての方ではないと思いますが前向きにとらえている方も多くいらっしゃいます。
そんな日々の訪問の会話のやり取りを今日はお話させていただきます。
あの世に行きたいと語る笑顔の高齢者
「なかなかお迎えが来ないのよ」
デイサービスのお迎えではありません、天国からのお迎えです。
そう口癖の様に言うのはマッチ鍼灸整骨院(以下当院)利用者さん(以下Aさん)
Aさんは心臓疾患、婦人科疾患、高血圧をはじめ、腰のヘルニア、肩の腱板損傷など、病気のデパートの様な方です。
心臓にはペースメーカーが入っていて、担当させて頂いてる間にも数回救急車で運ばれていますが施設でご主人と一緒に元気に過ごされています。
度々、笑い話の様に話題になるのが
「死について」
「いつ死んでもいいんだけどね」
初めはドキッとしました。
「死ぬなんて簡単に言わないでいつまでも元気に長生きしてくださいよ!」
「Aさんなら100歳まで生きられますよ!」
と励ましていました。
でもAさんは必ずその後に続けてこの様に言うのです。
死にたいとかいいながら・・・
- 先生に鍼してもらい痛みを軽くしてもらったり
- に行って筋トレしたり
- 薬を飲んで内科の症状抑えたり
- カイロを当てて冷えない様にしてみたり
「死にたいと言いながら生きるために色んな事をしてるんだからまだまだ生きたいんだよね!」
と笑顔で話されます。
体は年齢と共に老いていきます。いつかその日は来ます。しかしその日が来るまでに
自分自身が
- 家族の為に何ができるのか?
- 今後どのような人生を過ごしていくのか?
- 人の為に何ができるのか?
若造の私は
笑っているAさんの隣で真剣に考えてしまうのでした。
自分の為より家族の為に
Aさんは人柄もよく3人のお孫さんが忙しい仕事の合間に誕生日や休みの日に遊びに来たり病院にに連れて行ってくれます。
娘さんが東京にいて夏と冬の年2回は北海道旅行兼ねてAさんに会いに来ます。
Aさんはこう言います。
「急に行っちゃったら家族が大変だからね」
そうです。
急に行ってしまえば自分は分からないですが家族はお別れを言う暇がありません。
進行性の疾患の場合はご家族はお別れする時間がありますが、その方が弱っていく姿をみる事になりそれも切ないものがあります。
消化器外科に勤務していたころ沢山の経験をしてきましたが、どちらが良いとは言えません。
人から愛される人生を歩んできた人は家族、親戚をはじめとした多くの方が悲しんでくれることでしょう。
Aさん、笑顔が見られなくなるのは私も寂しいです。ご家族も、お孫さんもその様に思っていますよ!
元気で長生きして頂いたいと思います。
私も微力ながら今後もサポートさせていただきます。
皆さん!!良い人生歩んでいますか??