肩こりが原因で手指の冷え性になる理由とその対策
肩こりが慢性化すると身体に様々な症状を引き起こします。
その一つが「冷え性」です。
しかし、肩こりが冷え性を悪化させたのか、逆に冷え性が肩こりを悪化させたのかは判断が難しいのが現状としてありますが、両者は密接な関係にあると言えることは事実です。
つまり、肩こりも冷え性も症状として表れている方は両方の症状を度同時に見ていく必要があるのですが、西洋医学では肩こりには湿布、冷え性には降圧剤やビタミン剤が処方されるかと思いますが、東洋医学では体の状態をみて判断します。この場合だと「血虚」の状態になっていることが多く、血の足りない体の状態を根本から改善することが鍼灸治療では行えますので、肩こり冷え性の方はマッチ鍼灸整骨院にご相談ください。
この記事では肩こりがどのようにして冷え性を引き起こすのか、またその対策について専門的に解説します。
1. 肩こりによる血行不良が原因
肩こりが発生する主な原因は、肩周辺の筋肉の緊張と血行不良です。
肩や首の筋肉が固くなると血液がスムーズに流れにくくなり、更に血液循環が滞り固くなっていくという事は皆さんご存じだと思います。
しかし、肩こりによる血行不良は頭や腕、さらには手や足先の血流に影響して手指の先端まで十分な血液が行き渡らず、冷え性が引き起こされているという事には気が付いていない方は多いです。
もう一つの原因は、全身状態から起こる冷え性があります。
血流が悪い状態では酸素や栄養が行き届きにくくなるため、代謝機能が低下します。
代謝が落ちると体温も下がりやすくなり、冷え性が悪化する原因にもなります。
2. 自律神経の乱れ
肩こりが長引くと、その痛みや不快感によるストレスから交感神経が優位になりやすくなります。
交感神経優位な状態が続くと血管が収縮しやすくなり、血流が悪くなるため冷え性を引き起こしやすくなります。
自律神経は代謝や体温調節にも関与しているため、肩こりによって自律神経が乱れると、血管の拡張、収縮の調整がうまく働かず、手足が冷えやすくなります。
3. 筋肉の柔軟性低下による代謝低下
肩こりが慢性的に続くと、肩や首だけでなく全身の筋肉が緊張します。
すると、肩や首だけでなく体の様々な柔軟性が低下し、可動域が低下します。
すると動かしずらくなった関節にかかわる筋肉は使えなくなるため次第に筋力が落ち、固くなります。
すると筋肉の量が低下し、基礎代謝が落ちることで体内でのエネルギー消費量が減少します。
エネルギーがうまく消費されないと身体の中で熱を作り出す力が低下するため、体が冷えやすくなります。
特に女性はもともと筋肉量が少ない傾向にあり更に少なくなるので、男性より肩こりによる筋肉固さは冷え性に直結しやすくなるのです。
4. 肩こりが姿勢の悪化を招くことによる影響
肩こりが慢性化するから姿勢が悪くなるのか、普段の作業姿勢が悪いので肩こりになるのかは人それぞれだと思いますが、姿勢が悪くなると、猫背や巻き肩、円背などになります。
その際に前面に円くなった身体の中には肺があり、姿勢による肺容量の減少がおこり呼吸が浅くなり、体内に酸素を取り込む量も不足しがちになります。
この酸素不足が原因で代謝が低下し、体温を上昇させる機能が弱まります。
さらに、猫背や首が前に出る姿勢は首や肩の血行を悪くし、冷え性の原因となります。
肩こり冷え性の予防対策
肩こりが原因で冷え性を起こしている状態の場合、鍼灸や整体による施術を受ける事も大切ですが、血管や神経にも影響を及ぼしているため、日常の生活習慣や姿勢の改善が必要です。
施術と合わせて取り組むことで症状は軽減することが可能です。
以下の対策を試してみましょう。
1. 血行促進のためのストレッチと運動
肩こりによる冷え性の場合、筋肉の緊張を解消し手指を流れる血管に血液を流れやすくすることが大切です。
その為には、肩や首を中心としたストレッチや軽い運動を日常的に取り入れることで効果が表れます。
肩や首をゆっくり回すストレッチや肩甲骨を動かす運動などを行うことで血流が改善し冷え性の改善につながります。
また、冷え性の方は筋肉量が少ない場合体内に熱は発生させる能力が弱いので筋トレでの筋力アップやウォーキングや軽いジョギングなどの全身運動を加えることで全身の血行を良くすることも冷え性改善に効果的です。
2. 温熱療法で肩こりと冷え性を同時に改善
筋トレや軽めの運動と普段から体を温める習慣をつける事が一番良いのですが、仕事から帰ってきて疲れ果てて運動なんかできる状態でない方もいらっしゃるかもしてません。
しかし、何もしなくては肩こり冷え性は改善することはありません。
では何をするのか、それは体を温めることです。
特に変わった事ではありません。
当たり前の事を当たり前に行うだけです。
肩周辺を温めることは肩周辺の血行が良くなるだけでなく間接的に全身の血液循環も良くなり、筋肉の緊張が緩和されます。
肩にホットパックや蒸しタオルをあてる、または温かいお風呂にゆっくり浸かり全身を温めることで冷えと肩こりを同時に改善する効果が期待できます。
温めるのは体の外からだけではありません。
温かいハーブティーやショウガ湯を飲むと事で体の内側から温めることも、冷え性の予防になります。
3. 姿勢の改善で血流の悪化を防ぐ
肩こり解消には姿勢の改善は必須条件です。
それによっておきている冷え性には、正しい姿勢を保つことが重要です。
姿勢が悪い場合、血流が悪くなるため、デスクワーク中は意識して背筋を伸ばすことや腰やお尻にクッションを入れたり、作業する際のデスクやチェアの見直しも必要です。
長時間同じ姿勢で一日の多くを過ごす場所で肩や首に力の入らない状態をつくり筋肉がリラックスできる環境を作りましょう!
また、スマートフォンやPCの使用時も、長時間ソファーやベッドで同じ姿勢でダラダラ観ないようにすることが大切です。
4. 自律神経を整えるためのリラックス法
肩こりによる冷え性の対策には、自律神経を整えることも重要です。
深呼吸やマインドフルネス、ヨガなどのリラクゼーション方法を取り入れて、交感神経と副交感神経のバランスを整えることが大切です。
夜はぬるめのお湯に浸かり、就寝1時間前にはスマホなどの画面を観るのを控え、寝室は適度な温度にしておくことで副交感神経が優位になり、リラックスした状態で睡眠に入ることが大切です。
5. 食事で内側から温める
食事面でも肩こりによる冷え性対策が可能です。
体を温める効果がある生姜、にんじん、かぼちゃなどの根菜類や、鉄分が豊富なレバー、ほうれん草などを積極的に摂取しましょう。
ビタミンEが豊富なアボカドやナッツ類も血行促進に役立ちます。
肩こりと手指冷え性まとめ
肩こりが手指冷え性を引き起こす理由は、血行不良や自律神経の乱れ、姿勢の悪化、そして筋肉の柔軟性低下により肩や首の筋肉が緊張することで血液循環が低下しそれが末端の血管に酸素の運搬機能を低下させ手指の冷え性を引き起こします。
更にこの状態が酷くなると肩こりの痛みや不快感や手指の冷え性による不安感によるストレスが強くなると血液循環の影響が全身に及ぶため、全身の冷え性に悩まされることがあります。
日々の生活習慣や姿勢の改善、ホットパックやお風呂で体を温めたりストレッチやリラックス法を取り入れて、肩こりと冷え性の双方に対して対策していく事が大切です。
肩こり冷え性に対しての対策を習慣化し、健康的な生活を目指しましょう!