今回は少年野球の世界で起こりがちな選手とコーチの関係性の話をしていきます。
お父さんコーチに告ぐ!あなたの子供もチームでは一人の選手です
少年野球のコーチというのはボランティアで行なっていることがほとんどです。
中には自分の子供が卒団してもチームに残って指導して下さるコーチの方もいますが
多くの場合自分の子供の入団と同時期にコーチを引き受け、自分の子供と一緒に卒団して行きます。
その繰り返しでチームが成り立っています。
しかし、チームに自分の子供そしてその父親がコーチとし携わっていると、どうしても自分の子供に目がいきがちです。
私も入団させた時はそうでした。
しかしそれはチョット違う気がするんです。
自分の子供も他の選手もチームの中では一人の選手です。
家では自分の子供の父親ですが、チーム中ではみんなのコーチです。
仕事が忙しくチーム練習でしか自分の子供を指導できないお父さんコーチもいるでしょう!
しかし、
他の選手の前で、
自分の子供への必要以上の個人的な指導は避けるべきです。
親も子もチームの一員である以上は同じように扱わなければなりません。
それができていないお父さんコーチが多いように思います。
例えば、フリーバッティングでお父さんコーチがピッチャー、自分の子供がバッターの時、お父さんコーチが教えた事を自分の子供ができないと、普段の家で行う自主練のように
- 昨日その動きを教えただろ!!
- 何でそんな事も出来ないんだ!!
あーでもない、
こーでもない、
一球一球アドバイス・・・
自分の子供につきっきりで指導を始めたりします。
それをやられてしまうとそれはもうチームの練習ではなく親子の練習になってしまいます。
はっきり言って
家でやってくれ!
って思います。
チーム内での親子指導が及ぼす他の選手への影響
二人の世界でやってくれるだけならまだ良いのですが、メンタル面で他の選手に対しても悪影響を与えます。
- 打てなかったら怒られる
- 注意された事かできなたかったら怒られる
と、コーチに怯え
思い切った練習ができなくなります。
それに対して父母も
「自分の子だから仕方ないよね」
と暖かく見守るか、
「自分の子にもこれぐらい教えてもらえた…」
と思っている父母もいらっしゃると思います。
限られた時間の中で全員を見るのは難しいことです。
しかし、自分の子供は自分の家で見る事ができます。
チーム一眼となって目標を達成させる事がコーチの役割だと私は思っています。
なので自分の子供だけが上手くなってもチームは勝てません。
自分の子供もグランドの中では他の選手と同じ!
と考えて見てはいかがでしょうか?
お父さんコーチの試合時の注意点
試合でも同様です。コーチも学年が上がると監督とベンチに入ることも多いと思います。
我が子がエラーをしたら
- 他の子以上に怒鳴ったり
- 自主練でやった事ができていないと必要以上に注意する
それも辞めた方が良いですね、
なぜならその必要以上の指摘や注意が周りの子供達にも聞こえているからです。
注意や指摘を聞いた子供達は、
- 次は自分も怒られる
- 次は僕もこんなキツい言葉をかけられる
と思ってしまい選手たちが萎縮してしまいます。
それでは選手達は思うようなプレーができる訳がありません。
監督やコーチの顔色を伺いながらプレーする選手になってしまうでしょう!
そんな環境で野球をやっていて選手たちは楽しいですか?
ただ試合をこなすだけの選手になってしまいます。
中学、高校と学年が上がれば色々なチームに属して専門的な技術や行動が要求されます。
果たして少年野球はそういう場所なのでしょうか?
私はそうではないと思います。
私達コーチは選手達が集中してプレーできる環境をつくる事が大切
だと考えています。
- 怠慢なプレーに怒ったり
- 全力でベースまで走らない事を注意したり
- ふてくされた態度をすれば途中交代
する事もあるでしょう!
しかし、その行動をとった後に必ず何故その行動を選択したのかを選手に伝えてください。
しかし、悪い所ばかりに目を向けず
- うまくできた時は褒めて
- 失敗した時も慰める
それが選手のモチベーションとなり成長の言動力になるでしょう!
中学、高校生になり精神的に大人になった時、お父さんがいたから今があるんだな!
って思ってもらえたら嬉しですよね!
チーム内では自分の子供が気になるのはよくわかります。
しかし、小学生で選手が完成するわけではありません。
未完成でいいんです。
チーム内での自分の子供に対する罵怒の罵声は他の選手にとっても決して悪影響にしかなりません。
是非お父さんコーチは自分の子供に言いたい気持ちをグッとこらえてグランドの中では自分の子供を温かく見守る
忍耐を鍛える場
にしてみてはいかがでしょうか?