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【腰椎分離症の解説と治療法】鍼灸・整体・トレーニングで解消

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目次

腰椎分離症の鍼灸整体治療

マッチ鍼灸整骨院では腰椎分離症からの早期復帰に向けた鍼灸や整体・トレーニング指導を行っています。

  • コルセットを着用して半年練習を我慢したのに腰の痛みが取れない
  • レントゲンのみの診断で分離症と診断されたが痛みが断続的
  • 医師に半年競技の中止のみを宣告されるもその後のリハビリは指導されていない

このような方は一度マッチ鍼灸整骨院にご相談ください。

腰椎分離症とは?

腰椎分離症は脊椎の一部である腰椎に回旋や圧迫などの強いストレスが繰り返し加わる事で、骨のつながりが失われる状態を指します。

通常、腰椎は5つの椎骨からなり、背中の下部に位置して体を支える重要な役割を果たしています。

腰椎分離症はこの腰椎の「椎弓(ついきゅう)」と呼ばれる部分で起こりやすく特に第5腰椎に多く見られます。

腰椎分離症が発生する原因は、スポーツの練習や連日の試合により腰に過度な負担がかかることで発生することが多いです。

特に骨の未発達な成長期の子供や若者に多く見られ、運動による繰り返しのストレスが腰椎にかかることで、椎弓に骨折が生じることがあります。

椎弓の片側に骨折が起きた場合は分離症と診断され、椎骨の安定性を失うことはありませんが、両側の椎弓に骨折が起きると椎体が前方に移動することがあり、腰痛や下肢の神経症状をおこすことがあります。その状態を腰椎分離すべり症と呼びます。

腰椎分離症は必ずしも重篤な症状を引き起こすわけではありませんが、放置すると症状が悪化することで腰椎すべり症が発生し、椎骨がずれる事でおきる腰痛により練習やパフォーマンスに影響してきます。

その場の結果も大事ですが、将来の飛躍の為に腰痛が起きたら早期の診断と適切な治療により長期的な離脱を防ぐことが可能です。

腰椎の構造と分離症のメカニズム

腰椎は、脊椎の中でも最も可動性が高く、体を前後左右に曲げたり回転させたりする動きをサポートしています。腰椎分離症は、椎骨の後部にある「椎弓」と呼ばれる部分が損傷することで発生します。椎弓が分離すると、椎骨の一部が正常な位置を保てなくなり、安定性が損なわれるのです。この状態が「分離」と呼ばれます。
腰椎分離症が多発する理由の一つは、腰椎が体重の大部分を支え、日常生活で頻繁に使用されるためです。さらに、スポーツや肉体労働などで腰に負担がかかる動作が繰り返されると、椎弓に慢性的なストレスがかかりやすくなります。

腰椎分離症は、特に成長期のスポーツ選手や肉体労働者に多く見られる腰の障害で、早期に対応することで悪化を防ぐことができます。症状が軽いうちは保存的治療(安静やリハビリ)で改善することが多いですが、症状が進行した場合は手術が必要となるケースもあります。腰痛や不快感を感じたら早めに医師に相談することが大切です。

腰椎分離症の原因とは?

腰椎分離症は骨が未発達な成長期に過度な運動や反復動作により発生することが多いですが、高齢者や成人の方でもなりえる疾患です。

腰椎分離症の原因を知り、早めの対策をすることが長期化を防ぐポイントになります。

1. 成長期のスポーツでの負荷

成長期の子供や若者にとって、部活やクラブでのスポーツは技術的にも精神的にも成長できる重要な場所ですが、痛みを伝えると試合にでれない、ライバルにポジションを取られてしまうといったことから腰痛も我慢して練習や試合に出場することで過度の運動が腰椎に負担をかけてしまい分離症を発生させ大事な大会に出場できないくなる事もあります。

特に、サッカーや体操、バレーボールなどの反復的に腰を反る動作が起きるスポーツは、腰椎分離症のリスクを高める要因となります。

発生のメカニズム 成長期は腰椎周辺の骨や軟骨が未成熟なため、強い負荷を受けると損傷を受けやすくなります。

スポーツによるジャンプ動作やスパイクの体勢などによる過度な腰の反り返しや、野球やテニス、ゴルフなどのスイング動作による体幹のひねりが、腰椎の後方部分である椎弓にストレスを与えます。

これが繰り返されると、椎弓が骨折しやすくなり、腰椎分離症を引き起こします。

予防策

成長期の子供は正しい体の使い方や、練習の加減がわかりません。
親や指導者などがある程度練習メニューや試合数などを管理して疲労過多にならないように注意が必要です。
そして十分な休息を取ることが大切です。

運動前後のストレッチが不十分だったり、体幹が弱い事も腰椎に負担をかけるので、体幹強化のエクササイズを取り入れ、腰椎の負担を軽減することが腰椎分離症の予防につながります。

痛みを感じた場合には無理せず、早めに専門医の診察を受けてください。

2. 遺伝や先天的な問題

腰椎分離症の発症には、遺伝的要因や先天的に骨の構造になんらかの問題があり、外的な負荷がかからなくても腰椎が弱いので、腰椎分離症を発症しやすくなります。

遺伝的要因

家族に腰椎分離症を経験した人がいる場合、その遺伝的要素が関係している場合があります。

これは、腰椎の骨密度に問題がある場合や、椎弓が先天的に弱い状態で生まれることが関係していると考えられています。

また、骨の成長の際の修復能力に影響を及ぼす遺伝的特性がある場合も、腰椎分離症のリスクが高まる場合があります。

先天的な腰椎の問題

腰椎分離症を発症する方の中には生まれつき腰椎の構造に問題をかかえている場合があります。

これは先天的な要因によるもので、成長期や成長後に腰椎分離症が発症することがあります。

椎弓の発育不全や異常がある場合、椎弓が分離しやすくなり、軽度なストレスでも腰椎分離症が発症する場合があります。

遺伝や先天的な分離症の対策

腰痛で病院受診した際に診断された場合、定期的な健康チェックを行う必要が大切です。

骨を強化するために、カルシウムやビタミンDの摂取、や日光浴、適度な運動を心がけて骨を丈夫にすることが大切です。

3. 成人以降の急な運動

腰椎分離症は若年層だけではありません。

年齢を重ねるにつれて、腰椎は弱くなっていきます。加齢による骨密度の低下や、長年にわたる繰り返しの動作が腰椎分離症のリスクを高める要因となります。

また、若い頃から無理をして過度な運動を続けてきた人も、年齢とともに腰椎に問題が現れることが多いです。

加齢による腰椎への影響

加齢により、椎骨や椎間板は次第に消耗して、強度が低下します。

腰椎は体重を支える重要な部位であり、負荷が多くかかることで椎弓が弱くなり、腰椎分離症が起こりやすくなるのです。

過度の運動による影響

高齢になると体幹の筋力低下により腰椎にかかる負担が大きくなります。

その状態が長期間続くと椎弓に微細な損傷が発生します。

これが腰椎分離症の発症に繋がることがあります。

無理な姿勢や若い時のような年齢に合わない過剰なトレーニングが続くと、症状が現れやすくなります。

予防策

若い時にスポーツをしていた人や普段運動習慣のない方が運動を始める際には初めから高強度の運動は行わず軽めの運動から始める事が大切です。

分離症と診断された場合は痛みが軽減してきたら腰に優しい水中ウォーキングやヨガなどを取り入れることで、筋力の低下を防ぐことができ再発防止につながります。

4.生活習慣による分離症

腰椎分離症が発症する原因の一つに日常の生活習慣によるものもあります。

長時間の座り仕事や不良姿勢、肥満などは腰椎に慢性的な負担がかかり、腰椎分離症の発症リスクを高めます。

腰椎分離症と診断されて当院に施術を受けにくるのですが、スポーツのよる分離症のように明らかな原因が無い為、

「原因が分からない」

と腰に負担のかかる行動をしている意識がない方が多い印象を受けます。

姿勢の問題

しかし、長時間の座り仕事やデスクワーク、運転など、現代人に多い座って生活する時間が長い人は、知らず知らずのうちに腰椎に負担がかかっているのです。

特に猫背や反り腰のような不良姿勢で座っていると椎骨に圧がかかり、椎弓へのストレスが増加します。

肥満と運動不足

肥満の人は腹部の脂肪が腰にかかる負担を増大させるため、腰椎にかかる圧力が高まります。

肥満の方は運動不足によりお腹周りの筋力が低下していることが多く、腰を支える力が弱いため腰椎分離症が発症しやすくなります。

予防策

腰椎への負担を軽減するためには、正しい姿勢を保つことが重要です。

座り姿勢の多い方は時々立ち上がり、定期的にストレッチおこなったり腰や背中が円くならないように腰にクッションを入れる事も腰椎に負担をかけない為の方法です。

基本は長時間同じ姿勢を続けない事です。

肥満により反り腰になっている方は適度な運動とバランスの取れた食事で体重を管理し、お腹周りの脂肪を燃焼させ腰にかかる負担を最小限に抑えることが大切です。

腰椎分離症の原因は成長期のスポーツによるものだけでなく、加齢や生活習慣によるものまでさまざまな要因があることがわかります。

腰痛や不快感を感じた際には、早期に医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。

腰椎分離症の症状

腰椎分離症は、腰椎の椎弓という部分に分離が生じることによって引き起こされます。

主に腰痛や下肢の痛み、痺れを伴います。

症状の現れ方は程度によって様々ですが、痛みやしびれを我慢して進行してしまうと練習や試合に出場できないだけでなく、日常生活にも支障をきたすことがあります。

これから腰椎分離症の3つの症状について説明していきます。

1. 腰痛の特徴

腰の痛みを感じ病院で検査をした際に腰椎分離症と診断されることが多く、ほぼ全員が腰痛を伴ないます。

痛みは軽度な症状から重度なものまでさまざまで、練習中や競技中などに急に発症することもあれば、腰の違和感から始まり徐々に悪化することもあります。

主な腰痛の特徴について紹介します。

局所的な痛み

腰椎分離症の痛みは腰椎の椎弓の骨折により起きる痛みの為、腰の特定の部分に集中します。

腰を捻るときや反った時に負担のかかりやすい腰椎の第4、第5の棘突起の際付近に痛みを感じます。

この痛みは、動作によって強まることがあり、特に腰を反らせたときや重い物を持ち上げる際に強く感じる傾向にあります。

鈍い痛みや鋭い痛み

痛みの性質は、鈍い鈍痛のこともあれば鋭い刺すような痛みまでさまざまです。

どっちなんだよ!と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、動作の特徴によって変わります。

長時間座りっぱなし、立ちっぱなしの場合、分離した椎弓部分に連続的に圧がかかる為鈍い痛みが徐々に強くなっていく傾向にあります。

運動中の場合、腰を反ったり捻ったり前かがみになった時に分離した椎弓に瞬間的に刺激が加わる為「ピキッ」と感じることがあります。

しかし、その状態を放置して無理をして競技を続けると痛みをかばってプレーをするため代償動作による周辺組織の炎症がおこり常に激しい腰痛を感じるようになってしまいます。

活動による変動

日常生活では、座っている姿勢や立ち続ける姿勢で痛みが強まることがよくあります。朝の起床時や長時間の移動、長時間座る仕事などでは、腰痛が特にひどく感じる場合があります。
症状の例 「日中、デスクワークが長時間続くと腰が重くなり、座ったままから立ち上がるときに激痛が走る」というのは腰椎分離症の典型的な症状のひとつです。スポーツ選手では、ジャンプや体をひねる動作の際に痛みを感じることが多いです

2. 脚への放散痛や痺れ

腰椎分離症が進行すると、痛みや痺れが腰だけでなく、脚にも影響を及ぼすことがあります。

これは、腰椎分離による出血や炎症により神経が圧迫されるためです。

「坐骨神経痛」に似た症状を引き起こし、腰から足にかけて痛みや痺れを感じることがあります。

下肢の痛みと痺れにも特徴があります

放散痛(関連痛)

腰椎分離症の悪化により痛みが腰だけでなく臀部や太もも、ふくらはぎから足先まで広がることがあります。

この症状は腰椎分離症が進行して左右にある椎弓の両側が分離することにより、腰椎すべり症に発展した場合に椎骨が前方にずれることで神経が圧迫された結果、脚に放散痛が生じます。

痺れや麻痺感

腰椎分離で神経を刺激すると、下肢に痺れや麻痺感を感じることがあります。

これは、神経が長期的に圧迫されることで適切に機能しなくなるためです。

酷くなると足に力が入りにくくなる場合があり、歩行困難や足の感覚異常が現れる場合もあります。

「腰痛に加えて、片足が痺れてきて長時間歩くのが辛くなった」
「座った状態から立ち上がると、足にジンジンとした痛みが走る」

などの症状が典型的です。これらの症状は、日常生活において立つ、歩く、階段を昇るといった基本的な動作を困難にすることがあります。

3. 症状の進行と日常生活への影響

腰椎分離症の症状は、放置すると徐々に進行していきます。

特に、運動や仕事に影響が出る場合が多く、痛みが慢性化するリスクもあります。

症状の進行

初期の段階では軽い腰痛や違和感を感じる程度かもしれませんが、徐々に痛みが強まり、痛みの増加とともに歩行や立ち上がり、座るといった基本的な動作に支障をきたすようになります。

運動が難しくなり、日常動作の制限が増えるため、生活の質が低下することがあります。

また、腰椎分離症が進行することにより、腰椎分離すべり症へ発展することがあります。

腰椎分離すべり症では、椎骨が前方に滑り出し、さらに神経を圧迫するため、痛みや痺れが増加し、手術が必要になることもあります。

日常生活への影響

腰椎分離症の悪化により日常生活に支障をきたすことがあります。

仕事やスポーツの制限

腰椎分離症による痛みや動作の制限により、日常的な動作や仕事、スポーツのパフォーマンスに支障が出ます。

肉体労働や立ち仕事など腰に負担がかかる作業は困難になります。

デスクワークでも短時間の座位姿勢でも鈍い痛みが感じる為、集中力が低下し生産性に影響します。

スポーツ選手の場合もジャンプや走る動作で痛みが発生しパフォーマンスが低下します。

睡眠への影響

腰椎分離症が発生すると寝返り動作が痛みの為制限されます。

痛みの為に夜中に何度も起きてしまったり安眠できないケースもあります。

症状の悪化により痛みがひどい場合、ベッドに寝る安静姿勢でも痛みが治まらず寝ていることが辛くなってきます。

その際は腰をサポートするマットレスや抱きなど寝方を工夫する必要が出てきます。

などのケースがあります。

痛みによる睡眠時間の減少、質の低下は精神的なストレスを増加させ腰痛の回復を遅らせる原因になります。

早期に痛みの除去をすることが症状回復の近道です。

睡眠を妨げるほどの腰痛を抱えている方は一度マッチ鍼灸整骨院にご相談ください。

腰椎分離症の診断

腰椎分離症は、症状を感じた段階で早期に検査を行うことで治療がスムーズに進み、症状の悪化を防ぎ早期の回復が可能になります。

腰椎分離症の診断方法を3つのステップに分けて詳しく解説します。

1. 病歴と問診

腰椎分離症の診断の第一歩は、病歴の確認と問診です。

まずは患者さんの症状や生活習慣、痛みの原因を把握し何故症状が発生したかを把握します。

マッチ鍼灸整骨院で行う主な問診について紹介します。

痛みの詳細

患者さんがどのような状況で痛みを感じるかが重要です。

例えば、長時間の座位なのか?運動後なのか?特定の姿勢をとったときなのか?痛みが強まる動作や部位の確認をします。

下肢に痛みや痺れが広がるかどうかもお聞きします。

痛みの強さ、どのくらいの間痛みが続いているかも重要なポイントです。

痛みが急性か、慢性なのかにより、その腰痛が腰椎分離症なのかを見極め他の疾患と区別することが大切になります。

過去の怪我やスポーツ歴

特に、成長期にスポーツ活動をしていたかどうかや、腰に大きな負荷がかかる仕事や趣味があったかが問診で重要な点です。腰椎分離症は、若いアスリートや肉体労働者に多く見られるため、スポーツ歴や仕事の内容が重要な手がかりになります。

生活習慣

デスクワークや運転など、長時間同じ姿勢で過ごしている場合も腰椎に負担がかかることが多いため、患者の生活習慣も問診で確認されます。また、肥満や運動不足なども、腰痛に関連するリスク要因となります。

診断のための情報収集 この問診段階で医師は、患者が腰椎分離症にかかっている可能性があるかどうかの判断を始め、さらなる検査が必要かどうかを決定します。特に、症状の現れ方やライフスタイルが腰椎分離症と一致する場合、次の段階の検査へと進むことが一般的です。

3. 徒手検査

マッチ鍼灸整骨院では腰痛に対する診断を徒手検査でおこなっています。

実際に患者の体を動かし可動域や痛みのチェック、触診で部位の特定、筋力のチェックにより今起きている腰痛がどのようなものなのかをある程度特定して治療をおこないます。

腰椎分離症を見極める主な徒手検査の方法について紹介していきます。

腰椎の動作確認

患者さんに腰を動かしてもらい、痛みを感じる角度や方向、可動域など確認します。

腰椎分離症の場合腰を後方に反らす動作をや回旋動作を行う際に痛みが増す場合、椎弓に負荷がかかっている可能性があります。

圧痛点の確認

患者さんの腰椎を触診し、痛みを圧痛点を確認します。

腰椎分離症の場合、背中の中心から触れる棘突起に際から椎弓を触ることができるので、分離がある部位に触れると、痛みが増すことがあります。

神経反応のチェック

腰椎分離症の悪化によりすべり症を起こし神経圧迫がある場合、脚に痺れや痛みが広がることがあります。

これを確認するために下肢の反射や感覚をチェックする検査を行います。

膝やアキレス腱の反射を確認したり、皮膚感覚の異常を調べたりすることで、神経に影響が出ているかを評価します。

徒手検査の重要性

徒手検査は、レントゲンやMRIによる静止画では確認できない細かい症状を把握するのに役立ちます。痛み 痛みのでる角度や圧痛の度合いや周辺筋肉への影響などは腰椎分離症の進行度の確認は必要です。

しかし、腰椎分離症という確定診断をするためには画像診断が必須になってきますので、徒手検査のによる検査による評価で鍼灸や整体による治療をおこない症状が回復する場合は様子を見てもよいですが、数回施術を行い全く変化しない腰痛の場合は一度整形外科を受診してもらいレントゲンやMRIによる画像診断により医師による確定診断をしてもらう場合があります。

2. X線、MRI、CTスキャンなどの画像診断

問診の後、腰椎分離症の疑いがある場合画像による検査が必要になります。

画像診断は、腰椎の骨や椎弓の状態を詳細に確認できるため、どの程度の損傷があるかを把握するのに役立ちます。

主に使用される画像診断方法には、X線、MRI、CTスキャンの3つがあります。

レントゲン検査

レントゲン検査は、腰椎分離症の最も初期の診断方法です。

レントゲンは、骨の状態を明確に映し出すため、椎弓に分離があるかどうかを確認するために使用されます。

レントゲンの特徴

正面・側面画像レントゲン撮影は腰椎の正面と側面から撮影されます。

特に側面画像では、腰椎の椎骨間のずれや骨の分離が明確に映ることがあります。

腰椎分離症のと診断される際には椎弓に線状の亀裂が見られることが腰椎分離症のサインです。

腰椎分離症の初期に腰痛を感じ受診してもレントゲンのみでは分離症が見落とされる場合があります。

それは分離症を起こした初期は椎弓の骨折線が分かりにくいことにあります。

その骨折線が修復する際に白く線が入ってきたときに腰椎分離症だったということもありますので

なかなか取れない腰痛の場合MRIを撮影してくれたり紹介してくれる病院で精密検査をすることをオススメします。

また、分離症が進行して腰椎が正常な位置から前方にずれている場合腰椎すべり症の可能性が考えられるためさらに詳細な検査が必要になります。

MRI検査

MRIは、骨だけでなく、軟部組織や神経の状態を詳細に映し出すことができるため、腰椎分離症が神経にどの程度影響を与えているかを確認するために使用されます。

MRIの特徴

椎間板や神経の状態の確認MRIは、椎間板や周囲の神経組織の状態を高い解像度で映し出すため、腰椎分離症によって神経が圧迫されているかどうかを確認することができます。

症状が進行した場合の検査: 腰椎分離症が進行して腰椎すべり症となり、神経に痛みや痺れを引き起こしている場合、MRIでの詳細な診断が不可欠です。

CTスキャン

CTスキャンは、X線を使って骨の状態を3Dで詳細に確認する検査です。特に、椎弓の亀裂や腰椎の細かな構造を立体的に把握できるため、診断の精度を高めるために使用されます。

CTスキャンの特徴

骨の詳しい確認を行うCTスキャンは、X線よりも詳しい患部の撮影が可能なため、椎弓に小さな亀裂がある状態を正確に確認することができます。

X線では判別しにくい状態でもCTスキャンで発見できる場合があります。

保存療法

腰椎分離症の場合骨棘の発生により足が痺れる状況が長期的に続いたり、偽関節になり骨の不安定性が確認される状況でない限り保存療法になることが多いです。保存療法には、以下のような方法が含まれます。

  • 安静と姿勢の改善
  • コルセットの使用
  • 鍼灸・整体治療
  • 薬物療法(鎮痛剤、消炎剤)
  • リハビリテーション(筋力トレーニング)

これらの治療法を組み合わせることで、症状の改善が見込めるケースが多く、日常生活における痛みや不快感を軽減することが可能です。保存療法は通常、数か月間続けられ、経過を見ながら必要に応じて治療方針が調整されます。

2. 安静・姿勢矯正

腰椎分離症の治療で重要なのが、安静と姿勢の矯正です。

成長段階で意欲的にスポーツに取り組んでいる選手にとって安静にすることが一番難しい問題化もしてません。

しかし、腰椎分離症になってしまったらまずは腰痛が治まるまでは安静にして過度な動作を避けることが今度の競技生活で大切な事になってきます。

安静のポイント

受傷後・診断後の対処

急性期は特に重要です。

なぜなら、椎弓部分の分離は疲労骨折状態だからです。

なので痛みが強い急性期には、無理は禁物です。

腰に負担をかけないためにも積極的に安静を取る必要があります。

痛みを我慢してプレーを続けたり、腰を大きく反らせるような姿勢は症状悪化の原因になるためしてはいけません。

動作に気を付ける

座ったり立ったりする際、腰に負担がかからないようにお腹に少し力を入れながら動作をおこなう事が大切です。

椎弓に負担がかからないように背中をまっすぐに保つことも大切です。

また、長時間座りっぱなし、立ちっぱなしの状況をなるべく回避し、定期的に休憩を取って腰をリラックスさせることも効果的です。

姿勢の矯正

腰椎分離症が進行しないためには、スポーツでのフォームや日常動作の姿勢を見直すことにより、腰にかかる負荷を軽減することが必要です。

猫背や反り腰を矯正するための姿勢改善エクササイズや、日常生活で正しい姿勢を維持する意識が大切です。

3. コルセットの使用

コルセットの使用は、腰椎分離症に対して効果的な方法です。

コルセットは、腰をしっかりと支えることにより腰椎にかかる負担を軽減し、痛みを和らげる役割を果たします。

特に、動作中に腰椎を安定させ可動域を制限することで直接的な幹部への刺激を防ぎ。動作での症状悪化を防いでくれます。

腰椎分離症のコルセットの効果

• 腰椎の安定化

コルセットを装着することで、腰椎が安定し、動作中の不必要な負担を抑えます。これにより、腰椎分離が進行しないように保護することができます。

• 痛みの緩和

腰椎分離症による痛みは、腰椎へのストレスが原因です。コルセットはこのストレスを軽減し、痛みの緩和に寄与します。
使用時の注意点 コルセットは、長時間の使用で筋力低下を招く可能性があるため、医師の指示に従って適切な期間、使用することが重要です。また、コルセットの装着に頼りすぎず、他のリハビリや姿勢改善と並行して行うことが大切です。

4. 薬の使用(鎮痛剤、消炎剤)

腰椎分離症の痛みや炎症を抑える為に薬が処方されることがあます。

薬の使用は痛みの軽減や炎症の抑制に効果的ですが患部を治すものではないという事を理解して使用することが大切です。

鍼灸や整体、トレーニングやリハビリテーションと併用して内服することが大切です。

つまり「薬で治す」は間違いで、薬をのんで痛みを感じない間に何をするかが大切です。

鎮痛剤のNSAIDs、 非ステロイド性抗炎症薬のNSAIDsは痛みや炎症を抑えるために処方され、これにより痛みが緩和されることで日常生活やリハビリもスムーズに取り組みやすくなります。

消炎剤は腰椎分離症による炎症が強い場合に処方されることがあります。

炎症を抑えることで神経の圧迫が軽減し、痛みや痺れが緩和されることがあります。

使用時の注意点は、長期的な使用は避けるという事です。

飲まないと不安という理由で長期的に使用すると副作用が出ることがあるため、痛みの緩和の程度に合わせて担当医と相談しながら薬の量を少しづつ減らしていく事が望ましいと考えます。

5. リハビリテーション(筋力トレーニング)

リハビリテーションは、腰椎分離症の治療において非常に重要な役割を果たします。リハビリでは、筋力を強化することで腰椎をサポートし、再発の予防や症状の改善を図ります。

筋力トレーニングの効果

体幹筋力の強化

腰椎分離症の治療では、体幹(腹筋や背筋)の筋力を強化することが特に重要です。体幹が強化されることで、腰椎にかかる負担が軽減され、姿勢が安定します。

柔軟性の向上

リハビリでは、筋肉の柔軟性を向上させるストレッチも行います。

柔軟性を高めることで腰椎に無理な力がかかるリスクを軽減します。

主なリハビリ内容

  • コアトレーニング
    腹筋や背筋、骨盤周りの筋肉を鍛えることが大切です。これにより、腰を支える力が向上し、腰椎にかかる負荷が低下し腰椎分離症の進行を防ぎます。
  • ストレッチ
    体幹やハムストリングス、腰周りの筋肉をストレッチすることで、腰の筋肉の緊張を緩め、椎体の可動域の向上をおこない痛みを軽減します。
    急に伸ばそうとはせずに痛みの無い範囲で段階的に行います。
    初めは軽いストレッチから始め、痛みや可動域の回復に合わせて徐々に伸ばす強さを高めていき、正しいフォームでの筋肉がしっかり伸びているかを確認しながらストレッチをおこなうことが重要です。

1. 腰椎分離症は完治するか?

一度発症した腰椎分離症は完治するのか?という質問をよくされます。

結論からいうと、完全に骨が元通りに治るということはほとんどありません。

特に、大人や進行した状態の分離症では、椎弓にできた亀裂が自然に治癒することはあまりありません。

しかし、分離症を引き起こしても激しいスポーツをおこなう方でなければ、日常生活を腰に無理なく過ごすことで通常の生活に戻ることができるケースが多くあります。

腰椎分離症の治療のゴール

腰椎分離症の治療のゴールとして治癒を考えた時2つの要素に分けて考える必要があります。

1. 完全な骨の修復

成長期の若年者が初期の段階で腰椎分離症が発見された場合、体幹を固定することで骨が修復される可能性があるといわれています。

若い年代は、骨代謝がよく成長の過程で骨が回復しやすいため、適切な休養や治療を行えば、分離した部分が癒合する可能性があります。

なので数か月間スポーツを制限するように医師にすすめられるが、腰の痛みが取れてくるとだまっていられず練習に復帰する選手が私のリハビリ室勤務時代は多かったです。

選手たちには練習復帰するなら体幹トレーニングはしっかりをしておきなさい!
と伝えていました。

ちなみに、大人の場合は骨が成長しきっているため、完全に修復することは稀です。

2. 症状の改善

骨の分離自体が残ったままでも腰痛や下肢の痺れなどの症状が緩和した段階で競技復帰や日常生活をに支障をきたさなくなることは可能です。

症状の程度に合わせた段階的なリハビリを行うことで腰への負担が減り、分離している腰椎への負担が緩和され、症状が起こりにくくなってきます。

腰椎分離症の治療方針

2. 保存療法

腰椎分離症が発症しても多くの場合手術は行わず保存療法を選択する医師は多いです。

保存療法は、コルセットの使用をしながら安静にし、痛みの緩和に合わせて鍼灸や整体、リハビリテーションなどにより早期の回復を目指します。

保存療法での改善の流れ
  • 安静
    痛みが強い急性期には、安静が重要です。腰椎への負荷を減らすことで、骨や組織が自然に回復するのを助けます。
  • 姿勢の改善
    悪い姿勢や腰に負担をかける動作の修正や見直しにより再発の予防が可能です。
  • 筋力強化(リハビリ)
    腹筋や背筋など、体幹の筋肉を鍛えることは腰椎分離症の早期回復と予防に重要です。
    筋力が強化されることで腰椎を安定させ負担を減らし、痛みやしびれの再発を防ぐことができます。

多くの場合、保存療法により、数か月から半年ほどで痛みが軽減し、日常生活や競技復帰が可能になります。

3. 手術

分離症の多くの場合、保存療法で症状が改善していくのですが、中には稀に骨棘が神経を刺激したり、炎症がなかなか取れず神経を圧迫し下肢に痺れを起こした場合や、腰椎分離症が進行して両側の椎弓が分離し椎骨が前方にずれる状態になる腰椎すべり症を引き起こして腰が抜けたような感じになる場合や神経圧迫による激しい痛みや脚の痺れがある場合は、手術を必要とすることがあります。

手術では、分離した椎弓の固定や、神経の圧迫を軽減するための手術が行われることが多いです。

手術後の回復

  • 手術後にはリハビリテーションが必要ですが、多くの患者が術後数か月で痛みが軽減し、競技に復帰することが可能です。
  • 手術による成功率は高いといわれています。
    腰の不安定感や痛みが消えることで競技中の不安感や日常生活の質が大きく向上します。
    ただし、手術後のリハビリによる体幹の強化やフォームの修正や日常の腰を痛める動作のクセの改善などが重要です。
    段階的に適切なリハビリやトレーニングを行わないと再発のリスクは高まりますのでしっかり行いましょう!

腰椎分離症の結論

腰椎分離症は、成長期の骨が未発達な学生に多く発症し、その場合はコルセットで固定し安静にすることで骨が修復する可能性がありますが、痛みが取れたら競技に復帰する選手も多いこと、成人においては骨が完全に元通りに修復されることは少ないこともあり、分離したままの状態でも痛みを軽減した段階で競技復帰することも多く、日常生活は問題なく過ごすことができます。

腰椎分離症の治療には2つのゴールがあり、一つは完全に骨癒合を目指す事、もう一つは痛みや症状が改善した段階をゴールとして分離した状態でも痛みの状態を考慮して競技に復帰するといった選択肢があります。

腰痛を我慢して競技を続けるなどして手術が必要な状況になっても術後のリハビリや体幹トレーニングなどをしっかり行うことにより、長期的な症状の改善が期待できます。

保存でも手術でも痛みがとれたらそこで治療は終了ではありません。

再発を防ぐためには腰椎は分離している状況を理解して日常のセルフケアを継続することで、腰椎分離症の予防につながります。

学生の短い競技生活のなかで腰椎分離症と診断されたら痛みがとれても安静にしていなくてはならなかった時代もありますが、今は発症した後にスポーツ復帰を目指す場合、痛みの改善とリハビリテーションを経て、腰椎に無理な負担をかけないように段階的にフィジカルの向上を目指すことで早期の回復が可能です。

ここまで整形外科での経験を元に腰椎分離症について詳しく述べてきましたが、このように腰椎分離症のはしっかりと治療を続ければ、多くの人が受傷前のフィジカルを取り戻し競技に復帰することができます。