くしゃみや咳をしたときに起こる腰痛について
マッチ鍼灸整骨院には多くの腰痛患者さんが来院されます。
その原因のひとつにくしゃみや咳があります。
「クシュン」「ゴホン」としたときに腰に痛みを感じたり、強いくしゃみや咳をした際にははぎっくり腰のような激しい痛みに襲われてご家族に連れられて来院されたなんて症例もあります。
このような症例は意外に多く風邪やアレルギーの時期には増える傾向があります。
ホントに酷い時は日常生活に支障をきたすこともあります。
この記事では、くしゃみや咳によって起こる腰痛の原因と、その対策について詳しく解説します。
1. くしゃみや咳で腰痛が起こる原因
1-1 腹圧の急激な上昇
くしゃみや咳をすると、腹部の筋肉が瞬間的に強く収縮します。
この際、腹圧が急激に上昇し、その圧力が背骨や腰椎に伝わります。
その腹圧が急激に変化した影響で腰椎を繋いでいる深部の細かい筋肉や靭帯が対応しきれず損傷する為、痛みを引き起こすことがあります。
1-2 椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアの患者さんは、くしゃみや咳をしたときに強い腰痛を感じやすい傾向にあります。
なぜなら、腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨と背骨の間にある椎間板の中にある髄核が飛び出して血管や神経を圧迫している状態だからです。
くしゃみや咳の際は前かがみになる事が多いことや、腹圧が上がるので、椎間板の後方にかかる圧力が増加し、飛び出した椎間板が更に血管や神経を刺激し、痛みが強くなることがあります。
1-3 筋肉の過緊張
慢性的に腰や背中の筋肉が緊張していると、くしゃみや咳の際にその筋肉が急激に収縮し、肉離れのような痛みを生じることがあります。
特に長時間の座り仕事やソファーに寝転がりながらスマホ動画鑑賞されている方は、腰の筋肉が固くなっている可能性が高く腰痛を起こしやすいです。
1-4 筋膜炎
筋膜は筋肉を包み込む膜で、くしゃみや咳で損傷し炎症を起こす場合があります。
その後もくしゃみや咳による急激な動きで筋膜が引っ張られると、炎症部位を刺激して痛みが生じることがあります。
2. 対策と予防法
2-1 腹圧をコントロールする
くしゃみや咳をする際に、急激な腹圧の上昇を和らげるためにできることがあります。
- くしゃみや咳をする前に、腰を少し丸める
寝ている時や座っている時は背中を軽く曲げることで、腰椎への負担を減らすことができます。
立っている場合は、膝を少し曲げて体を前に傾けるとさらに効果的です。 - お腹に手を当てる
くしゃみや咳をする際にお腹に手を当て、軽く押さえることで腹圧の急激な上昇を緩和できます。
大きなくしゃみや咳をしない
大きなくしゃみや咳をすると腹圧が高まります。
口をすぼめて息を小さく吐き出ようにくしゃみや咳をすることで腹圧の上昇を防ぐことができます。
2-2 姿勢と対処法
日頃から正しい姿勢を保つことは、腰の負担を軽減し、くしゃみや咳をした際の腰痛を予防することができるのですが、痛みがあるときは正しい姿勢を取る事が困難な場合があります。
その際はこのような方法でくしゃみや咳の腰の痛みを軽減できるので試してみてください。
- 座るときは、背もたれに骨盤を立てて深くすわり、腰椎クッションを入れると効果あり。
- 立つときは、重心を足の中央に保ち、猫背にならないようにすることで急なくしゃみや咳の腰への衝撃を緩和することができる。
腰椎コルセットの着用も効果あり
2-3 筋力強化とストレッチ
くしゃみや咳による腰の痛みが軽減してきたら再発予防の為に腰周りの筋肉や体幹を強化することが大切です。
- 体幹トレーニング(プランク)
体幹を鍛えることで、くしゃみや咳による腹圧変化に耐えられる体を作ります。
うつ伏せの状態から肘をつき、体を一直線に保つようにします。 - 腰のストレッチ
腰の筋肉を日常的に伸ばすことで、筋肉の柔軟性を保ち、緊張を和らげます。
2-4 早期の治療
腰痛の発生原因がくしゃみや咳の場合、くしゃみや咳をしなければ腰痛が起こらない場合があります。
その際に我慢して放置していたら腰痛が悪化して来院する方がいらっしゃいます。
しかし、本来起こらないはずの腰痛が起きているという事は、腰周辺の筋肉などの軟部組織の損傷、椎間板ヘルニアなどの疾患が潜んでいる可能性があります。
早期に鍼灸や整体院、痛みの激しい場合が整形外科で診断を受け、適切な治療を開始することが重要です。
マッチ鍼灸整骨院ではこのようなくしゃみや咳で腰痛が発生したり、痛みを感じるお悩みを抱えた方へ鍼灸や整体、痛みの回復後にはセルフケアまでサポートしていきます。
お悩みの方はご相談ください。
3. くしゃみや咳の腰痛まとめ
くしゃみや咳による腰痛が発生する原因には、腹圧の急激な上昇や腰椎椎間板ヘルニア、筋肉や筋膜の突然の伸張による損傷など、さまざまな要因が考えられます。
対策としては、腹圧のコントロールや痛みを緩和する姿勢、筋力強化やストレッチが有効です。
これらの対策によりくしゃみや咳による腰痛のリスクを減らすことができます。
くしゃみや咳による腰痛の場合くしゃみや咳をしなければ腰痛が発生しないため放置する方がいますが、何らかの異常がある為放置していると悪化する可能性があります。
症状が続く場合は専門家に相談し適切な処置と治療計画をたててもらう事が大切です。
適切なケアと予防法を取り入れて、腰痛の起こらない快適な生活を取り戻しましょう。