最近は、YouTubeやSNSなどで手軽にセルフケアの情報が得られるようになり、筋膜リリースやストレッチ、体幹トレーニング用の道具も手頃な価格で購入できるようになりました。
その結果、以前はセルフケアはスポーツ選手が試合後にやるものとしてとらえられていましたが、今や就寝前や趣味で行う運動後などもセルフケアを取り入れる事は当たり前になりました。
しかし、正しい知識がないまま自己流で行うセルフケアにより、症状を悪化させてしまい当院を来院される方も少なくありません。
この記事では、ぎっくり腰や腰痛の方向けに
- 「セルフケアでやってはいけないこと」
- 「正しい腰痛ケアの順番」
についてわかりやすく解説していきます。

マッチ鍼灸整骨院
院長 町村 祐輔
• 鍼灸師・柔道整復師
• 夏の甲子園出場経験有
国家資格取得後、整形外科・消化器外科のリハビリ室長を経験、オリンピックトレーナーの元でトレーナーを経験した後、マッチ鍼灸整骨院を開業
臨床歴は20年を超え、鍼灸や整体による手技療法の可能性を日々探求しています。
【結論】腰が痛いときに腰を緩めるのは危険
「腰の痛みは腰をほぐして柔らかくすれば治るのでは?」
そう思うのは自然なことです。
しかし実際には、その行動がぎっくり腰を悪化させる原因になることがあるのです。
ではそれは何故なのでしょうか?
ぎっくり腰は腰が悪いだけではない
ぎっくり腰とは、筋肉や関節、靭帯、筋膜などに急激な負荷がかかり組織の損傷により炎症が起きている状態です。
いわば、腰まわりの組織がケガをしている状態です。
体はそうしたダメージを受けた部位を守るために、本能的に防御反応を起こします。
そのひとつが、腰の筋肉をあえて固めて動かないように固定することです。
これは「痛い部分をこれ以上動かさないようにする自然な働き」なのです。
その人工コルセットの支柱を抜いてしまうと・・・
それについては後ほど説明します。
代償として働いているのは「お尻」と「背中」
ぎっくり腰になると、腰を使えない分、体はその代わりとして中殿筋を中心としたお尻の筋肉や広背筋や脊柱起立筋を中心とした背中の筋肉をフル稼働させて、バランスを保とうとします。
ぎっくり腰で腰を曲げて辛そうに歩いている人を見た事があると思いますが、本人にとってはその姿勢腰の筋肉に負担がかかりにくい一番楽な姿勢なのです。
その代償としてこれらの部位は通常よりも強く緊張しており、ガチガチに硬くなっていくのです。
腰だけを緩めるのは支えを崩すようなもの
ぎっくり腰の様な強い腰の痛みを訴えている状態でYouTubeやSNSを見た自己流のストレッチやテニスボールなどのセルフケアグッズを使って腰だけを緩めてしまうとどうなるでしょうか?
本来は患部を守るために固くなっていた筋肉が緩むことで、炎症を起こしている部分に直接負担がかかってしまうのです。
これは、コルセットの支柱を抜いてしまう事、骨折した腕のギプスを勝手に外してしまうようなものです。
激しい腰痛に腰だけ緩めるリスクとは?
傷みが起こらないようにあえて固めている腰周辺の筋肉を無理に緩めてしまうことで、以下のような問題が起こる可能性があります
【激しい痛みに患部を緩めるリスク】
- 痛みが増す
炎症が悪化し、動かすだけで痛むようになる - 可動域が狭くなる
かばう動きが強くなり、体の動きがぎこちなくなる - 回復が遅れる
- 治るまでに余計な時間がかかってしまう
- 再発のリスクが高まる
無理な負担でまた痛める可能性が高くなる
このように、激しい痛み対して自己判断で腰を緩めてしまうと、「よかれと思ってやったこと」が逆効果になることがあるのです。
【お願い】ぎっくり腰の直後は温めないで! 「荷物を持ち上げる時にグキッとなって動けない…」 「前日○○したら腰が痛くてベッドから起き上がれない…」 マッチ鍼灸整骨院に来院される方の中にはぎっくり腰に対する初期の対処を間違ってしまっ[…]
そもそも痛みが強い場合は固定と安静
そもそも痛みの強いときは固定と安静が必要です。
そして、自分では手に負えない腰痛は鍼灸や整体などの専門家に診てもらいで痛みを取り除く必要があります。
セルフケアをするのはその後です。
痛みが取れてきた段階で徐々にセルフケアを開始してください。
セルフケア開始後も激しい痛みの後、徐々に回復してきた段階や長年痛みを患っている慢性的腰痛の場合、いきなり腰周辺の筋肉を緩めるのは逆効果です。
先に腰以外の部位を緩める事が必要です。
ではどここら緩めれば良いのか?
「お尻です!!」
腰が痛みが強くなってくるとその代償として腰を動かさない様にお尻の筋肉をつかって骨盤を動かさない様にします。
中でも中殿筋は体幹の左右のブレを防ぐために非常に固くなるため患部より先に中殿筋を緩める事が必要です。
その次に背中です。
腰を動かさない様に胸椎の動きが制限されます。
背骨周りのその動きを出すことで腰にかかる負担を減らします。
股関節と背中の可動域制限を取り除く事で体を大きく使えるようになり腰にかかる負担も軽減します。
腰痛セルフケアの正しい順番
痛みの強い時こそやらない勇気が必要です
ぎっくり腰や強い腰痛を感じたとき、「とりあえずストレッチやテニスボールなどでほぐせば良くなるだろう」と思っていませんか?
実は、痛みが強い段階でのセルフケアは、かえって症状を悪化させてしまう危険性が高いのです。
まずは腰痛の回復までの正しい順番を知っておくことが大切です。
Step1:痛みが強い時は固定と安静
ぎっくり腰など急性の強い痛みが出ているときは、まずは患部を動かさないことが第一です。
この時期は、筋肉や関節、靭帯に炎症が起きている状態です。
無理に動かしたりストレッチしたりすると、炎症が広がり、痛みがさらに強くなる可能性があります。
【やってはいけないこと】
- テニスボールなどで腰をゴリゴリ押す
- 腰をひねるストレッチをする
- 無理に動かしてほぐそうとする
- 患部を温める
【この時期に行うべきこと】
- コルセットなどでの固定
- 安静にして痛みを抑える
- 鍼灸や整体など専門家による炎症を抑える施術を受ける
Step2:痛みが和らいできたらセルフケア開始
痛みが徐々に落ち着いてきた段階から、ようやくセルフケアを始めていきます。
ただし、いきなり腰を直接緩めるのはNG。
まずは腰をかばって負担がかかっていた周囲の筋肉からアプローチすることが大切です。
セルフケアは「お尻 → 背中 → 腰」の順が鉄則
- お尻(中殿筋)を最初に緩める
腰の痛みをかばうと、自然と骨盤を動かさなくなるため、お尻の筋肉が硬直してきます。
特に中殿筋は、体幹を左右に支える役割があるため、腰をかばっているとすぐにガチガチになります。
セルフケアでは、まずこの中殿筋を緩めて骨盤の可動域を回復させましょう! - 次に背中(胸椎・広背筋・脊柱起立筋)を緩める
腰の痛みがあると、背中全体の動きも制限されやすくなります。
胸椎(背骨の上~中部)が固まっていると、腰だけに負担が集中してしまいます。
背中の可動域を回復することで、全体のバランスが整い、腰へのストレスを軽減できます。 - 最後に腰まわりを軽く整える
お尻・背中の筋肉の緊張を取り除いた後に、腰へのアプローチは最小限にとどめるのがポイントです。
⚠️ まとめ|「腰が痛い=腰を直接ケア」は大間違い!
腰が痛いからといって、テニスボールやマッサージ器で患部だけを刺激するのは逆効果になることがあります。
急がば回れの気持ちで、
✅「痛みの強い時は安静」
✅「回復期は周囲から緩める」
という順番を守ることで、より安全に回復し、再発も防ぐことができます。
ご希望であれば、この流れを視覚的にまとめた図や、セルフケアの具体例(ストレッチやほぐし方)の画像付き解説もご提供できます。お気軽にお申し付けください。
急がば回れ、周りの筋肉の筋肉の緊張を取り除いてから患部を取り除くことで患部の症状解消、再発予防になりますのでぜひお試しください!
マッチ鍼灸整骨院で早期改善を実現
当院では、痛みやしびれに特化した鍼灸整体施術で早期改善を目指します。
- 鍼灸治療: 経絡を整え身体の内側から血流を促進、痛みや痺れを改善します。
- 整体・骨盤矯正: 骨盤や腰椎の歪みを整え、身体の外側から痛みや痺れを改善します。
- 再発予防トレーニング: 症状を取り除くだけでなく、来院時より動けるを目指します。
- オーダーメイドの治療プラン: 一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた治療プランを提案します。
痛みや痺れがからだに起きた場合は早めの対応が肝心です。 「我慢できるから大丈夫」と思っている状態はずでに身体の状態はかなり悪くなっています。
少しでも気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。
マッチ鍼灸整骨院が、症状の改善から予防まで全力でサポートします!
早めの治療で、快適な毎日を取り戻しましょう!